子どもの矯正 子どもの矯正はいつから?

When?

子どもの矯正

子どもの矯正治療の
開始時期について

悩み

子どもの矯正っていつから初めたら良いの?
永久歯が生え揃ってからの方が良いともママ友から聞いたこともあるけれど…

その子にあった治療タイミングがあります。

お子さまの発育や歯並びから
適切な時期を見極めてご提案します

乳歯や永久歯の状態、上下の歯の噛み合わせ、あごの骨のかたちなどは千差万別。単純に「◯歳になったら矯正治療をはじめましょう」とはいえません。

当院では、お子様の矯正を希望される保護者の方にあえて「待ちましょう」という診断を行う場合もあります。小さい頃からの定期検診で歯の生え変わりや、顎の成長をチェックすることで、お子様の状態を把握し、 適切に矯正治療開始のタイミングを判断していくことが望ましい結果につながります。

子どもの矯正開始時期〜生え変わりの目安

上下の6歳臼歯がかみ合い、上と下の中・側切歯が4本はえそろってくる時期は永久歯列の完成を見据えて、将来生じうる問題点を整理しておく大切な時期と言えます。概ね小学校1~3年生にあたります。

上下顎第一大臼歯が萌出完了=きちんと噛み合っている事

上下4前歯部分が永久歯にかわった頃が混合歯列期の検査時期としては適切です。

(注)上顎第一大臼歯が萌出する際に、異所萌出トラブルをきたす事があります。第一大臼歯の萌出がスムーズに完了するかの観察も大切です。
不正咬合の種類によっては~乳歯反対咬合や交叉咬合など、3才後半ぐらいから始めた方が良い場合もあります。

上顎と下顎

子どもの矯正

治療を検討すべき
優先順位が高い歯並び

治療を検討した方が良い症状

  • あごが左右どちらかにずれている
  • 下あごが上あごより前面に出ている、いわゆる「受け口」の状態
  • 極度の出っ歯である(骨格的な特徴により個人差があります)
  • 噛んだとき、前歯が他の歯に当たらない開咬という状態)
  • 後から生えてくる歯に悪影響を与えるような生え方をしている

生え変わりの時期に注意すべき問題~永久歯がきちんと生えてくるために

乳歯列期と混合歯列期を経て、永久歯列が完成していきます。成長と生え変わりへの準備段階であるこれらの時期に何らかの問題があれば永久歯への生え変わりがスムーズには進みません。適切な時期に適切な対応準備をし、将来の見込みを知っておく事で後々の負担増加を回避できる場合もたくさんあります。

通常問題を抱えていたとしても、症状が現れてくるには時間差があります。注意すべき代表的な問題をまとめました。

生え変わりのステージ・年齢・歯並びの状態・骨格の特徴etc.によって問題への対応は様々です。当院では適切な時期に治療が受けられるように定期的な来院の中での管理の重要性を日々お伝えしています。ご不安な事がございましたらお気軽にご相談下さい。

子どもの矯正

早期発見が望まれる
4つのトラブル

治療を検討すべき優先順位が高いトラブル

過剰歯

余分な歯が生え変わりを妨げる事があります。初めてレントゲン診査を行った時や、上の永久歯が萌出してくる時期のレントゲン診査で存在が明らかとなる事がしばしばです。過剰歯の方向で、口の中に生えてくる歯(順生過剰歯)と、顎の骨の中に埋まっていく歯(逆生過剰歯)とに分類されます。その他に真横を向いた過剰歯(水平埋伏過剰歯)もあります。具体的には、CT検査によって得られる情報が治療の助けとなります。過剰歯が確認された場合、年齢や埋伏歯の状態によって抜歯する時期を検討していくこととなります。特に逆生過剰歯の場合、時間と共に複雑化していく事もおおく、歯並びへの悪影響が生じてくる場合は早めの対応が望まれます。上の前歯がなかなか生えてこない…そのような場合、過剰歯の存在を疑ってみるのも一つです。

過剰歯のイメージイラスト
過剰歯の症状

過剰歯による永久歯萌出スペースの不足の例

過剰歯による永久歯萌出スペースの不足の例 4歳

左上前歯部に過剰歯があります。

過剰歯による永久歯萌出スペースの不足の例 6歳

⑪と⑫の歯胚位置に差が生じてきています。

過剰歯による永久歯萌出スペースの不足の例 8歳

過剰歯を抜歯しましたが、㉒が手前に移動し、⑫の萌出スペースが不足しています。

過剰歯による正中離開

正中隔離の図

上の真ん中の歯と歯の間が大きく開いています。これは過剰歯の歯根が歯と歯の間に入り込んでいるために永久歯の歯列に影響を与えてしまっていることが原因です。
このような状態に対する治療内容 ①過剰歯の抜歯(口腔外科をご紹介)。 ②費用:保険診療に準じる。 ③リスク・副作用 処置に伴う疼痛・出血・術後腫脹・口唇部皮膚の変色(青あざ)・食事時の違和感や咬合痛等が出現する可能性。

治療を検討すべき優先順位が高いトラブル

埋伏歯

本来生えてくるべき永久歯が埋まったまま生えてこない事があります。

埋伏の原因は様々です
1スペース不足
永久歯の出てくるスペースが元々たりない(顎が小さい事や永久歯のサイズが大きすぎる事と関連)
2乳歯の早期喪失
早く乳歯が失われた結果、周りの歯が乳歯欠損部へと動いてしまい、その後に生えてくる永久歯の場所がなくなってしまった。
3乳歯の晩期残存
本来抜けるべき乳歯がそのまま残ってしまっている。
4永久歯胚位置異常
歯の種がつくられる場所に問題がある。
5萌出方向の異常
本来永久歯がはえてくる場所と違った方向を向いてしまっている。

とりわけ、「上顎犬歯」は埋伏リスクが高く、生え変わりの時期に注意すべきポイントとなります。

埋伏歯のイメージイラスト

「埋伏のリスクがあります」と
言われたら定期検診が大切です

「埋伏のリスクがある」と言われた時には、定期的に検診を受けるようにしましょう。埋伏のリスクを放置していると、まわりの歯に悪影響をおよぼし、保存が困難=抜歯しなければいけなくなることもあります。適切な時期にスペースを確保することが大切となります。(状態によってはスペース確保に加えて早めに萌出誘導処置が必要な場合があります。個々の状態に応じた対応が必要となります。)

埋伏歯の症状

上顎犬歯の埋伏による上顎側切歯の歯根吸収例

埋伏歯の症状1

埋伏歯が隣在歯の歯根にぶつかってしまうことにより、歯根吸収トラブルを喚起することがあります。
このような状態に対する治療内容:上顎側切歯を抜歯し上顎犬歯の自然萌出を促す。 ①費用(自由診療・税込):便宜抜歯 11000円/2歯抜歯分。 ②治療回数:2回。 ③リスク・副作用 処置に伴う疼痛・出血・術後腫脹・食事時の違和感や咬合痛等が出現する可能性。上顎犬歯の自然萌出が困難(=埋伏歯)となる可能性も存在。 その場合、上顎犬歯の萌出誘導処置(矯正治療)選択が存在。 埋伏歯への対応(萌出誘導処置)に関して ①費用(自由診療・税込) :矯正検査費用 15000円、部分矯正費用 170000円、調整観察費用 3300円/来院月 (注)治療難易度によって追加検査費用、ご契約費用が加算される場合があります。 ②治療期間・回数:約1年間、24回。 ③リスク・副作用 処置に伴う疼痛・歯肉腫脹・食事時の違和感や咬合痛等が出現する可能性。牽引用装置周囲のブラッシング管理がおろそかになると虫歯発症リスクが増加。

治療を検討すべき優先順位が高いトラブル

異所萌出

永久歯の生えてくる方向に問題が生じる事があります。
上顎6歳臼歯(第一大臼歯)が手前の乳歯にひっかかり、本来永久歯がはえてくるスペースを守っている乳歯をダメにしてしまう事がしばしばあります。早急に手前に傾いた6歳臼歯を望ましい位置に引っ張ってあげないと後々大きな問題を抱えてしまいます。

異所萌出のイメージイラスト
異所萌出の症状

上顎第一大臼歯の異所萌出を放置した症状の例

上顎第一大臼歯の異所萌出を放置した症状の例

上顎第一大臼歯★手前の乳歯★にひっかかってしまっています。

このまま経過観察していくと、上顎第二乳臼歯★が吸収を受けてしまいます。その結果、交換時期までの乳歯の保存が困難となり、早期脱落してしまいます。

すると、第一大臼歯が正しい位置から手前に移動し、後続永久歯▼(上顎第二小臼歯)の萌出スペースがなくなります。

結果的に上顎第二小臼歯▼の萌出余地がなくなってしまうと問題がさらに複雑化してしまいます。
このような状態に対する治療内容:部分矯正治療にて上顎第一大臼歯をできるだけ元の場所に移動し、後続永久歯の萌出を促す。後続永久歯萌出まで時間を要する場合は、スペース確保のために保隙装置の使用を検討。 ①費用(自由診療・税込) :矯正検査費用 15000円、部分矯正費用 170000円、調整観察費用 3300円/来院月 (注)治療難易度によって追加検査費用、ご契約費用が加算される場合があります。 ②治療期間・回数:約6ヵ月、12回。 ③リスク・副作用 処置に伴う疼痛。牽引用装置が頬粘膜や周囲歯肉と干渉し、口内炎の誘発や、歯肉腫脹・食事時の違和感が出現する可能性。牽引用装置周囲のブラッシング管理がおろそかになると虫歯発症リスクが増加。計画通りに歯が動かない場合は、上顎小臼歯の抜歯(本格矯正治療)を検討する可能性が存在。

治療を検討すべき優先順位が高いトラブル

永久歯の先天性欠損

ほとんどの場合、原因は不明ですが永久歯の歯の数が生まれつき少ない事があります。日本小児歯科学会学術委員会の調査(日本人小児の永久歯先天性欠如に関する疫学調査, 小児歯科学雑誌, 48(1): 29−39 2010.)によると、概ね10人に1人の確率で先天性欠損が確認されています。その場合の対処方法としては、乳歯を大切に保存して周囲の歯が永久歯に生え変わって以降も使い続ける方法や、歯の足りない部位に歯を動かしてスペースを閉じる方法、成長が終了した後にインプラントで補う方法などがあります。

先天性欠損は個人差はありますがおよそ5歳半頃には診断が可能です。
乳歯をそのまま使う可能性も考えると、乳歯のむし歯予防が非常に大切です。
そのため、遅くとも小学校に入る前にはパノラマエックス線写真を撮って早期発見に努めましょう。

永久歯の先天性欠損のイメージイラスト
永久歯の先天性欠損の症状

下顎左右第二小臼歯先天性欠損 治療対応例

下顎左右第二小臼歯先天性欠損 治療対応前の図

治療前

年齢
12歳男性
治療期間
2年
治療費用
770,000
調整費用
5,500円/月
装置
表側からのマルチブラケット装置

※費用は全て税込

主訴:下顎左右第二小臼歯先天性欠損。

診断:骨格的に下顎が大きく、歯の重なりを有する。

治療方針:乳歯を抜歯し、先天性欠損部*のスペースを閉鎖。

治療前

先天性欠損部治療前1
先天性欠損部治療前2

治療後

先天性欠損部治療後1
先天性欠損部治療後2

個別リスクと副作用

下顎の思春期成長に伴い、上下顎の前後的咬合バランスに顕著なズレが出現してくるリスクが存在。その場合、治療計画の見直しや治療期間延長のリスクが高まる。顎間ゴム使用に際して、顎関節の不調和を生じさせるリスクが存在。下顎前歯部の舌側移動が大きくなった場合、歯の移動に伴う神経循環障害が生じ、歯の変色や神経失活化リスクが存在。矯正治療には患者様やご家族皆様の矯正治療への協力が不可欠です。治療経過には個人差があることもご理解下さい。

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