近年、「成長期のうちに早くからあごを拡げておけば、この先抜歯をしなくても歯がきれいに並ぶ」「今から始めないと後ではできなくなる」など、計画性の乏しい安易な謳い文句のもと、適切な検査・診断を行わない、不適切な拡大治療によるトラブルが増えています。
不適切な治療を受けると、数年経過の後に違った形でトラブルが現れてくる事もあります。事実、「歯列を拡げたつもりなのに歯がはえてこない」「口が閉じにくくなり前歯で噛めなくなってきている」などの様々なトラブルを抱えて、当院へご相談に来られる方もいらっしゃいます。
矯正治療前には、骨格や噛み合わせ、永久歯の生え方などを総合的に分析することが欠かせません。現状分析をもとに計画をたてるため、開始時期や治療方法などは個人によって千差万別のオーダーメイド治療となります。
「通いやすさ」「費用の安さ」などの基準だけで選ぶのではなく、「治療の根拠に関するしっかりとした説明があるか」「その場しのぎの治療ではないか」「治療のゴールはどこなのか」をしっかりと説明を受け、吟味して、信頼できる歯科医院を選ぶようにしましょう。